2025年1月26日公開
最終更新日:2025年1月26日
投稿者:9Eキャリアインサイドセールス編集部

インサイドセールスの役割やメリットとは? 転職時に役立つ知識を詳しく解説

近年、転職市場において需要の高まりを見せているインサイドセールス。転職を検討する際は、インサイドセールスという営業手法がどのような目的で導入されるのか、事前に理解を深めておくことも必要です。

 

そこで今回は、インサイドセールスの役割やメリットについて詳しく解説します。記事の後半では、インサイドセールスの将来性やキャリアパスなど、転職時に役立つ情報もお届けします。

 

▼インサイドセールスの概念、基本的な考え方や活動内容についてはこちらの記事で総合的に解説しています。

「インサイドセールス」って何? 定義や役割、職種の特徴や他の営業職との違い、将来性などまとめて解説!

 

インサイドセールスの目的と役割

受話器を取る手元

はじめに、インサイドセールスの概要を解説します。

 

インサイドセールスとは、内勤営業のことを指し、電話やメール、Web会議システムなどを用いてリード(見込み顧客)にアプローチします。従来の訪問型の営業とは異なり、オフィス内で完結する営業手法となります。

 

インサイドセールスで目標とするのは、リードの商談化です。リードと継続的にコミュニケーションをとって購買意欲を高めていき、アポイントの獲得を目指します。

 

インサイドセールスには、営業活動の効率化やコスト削減など多くのメリットがあります。高い効果が期待されることから、幅広い業界・業種で導入が進んでいます。

 

インサイドセールスの業務フロー

ステップのイメージ図

インサイドセールスの業務フローを紹介します。ここでは、一般的な分業型インサイドセールスを例に挙げます。分業型のインサイドセールスでは、一連の営業活動を「マーケティング」「インサイドセールス」「フィールドセールス」の各部門に振り分けて、商談、成約を目指します。

 

<分業型インサイドセールスの業務フロー>

1. マーケティング部門からリードを引き継ぐ

2. リード情報の確認と分類を行う

3. リードとコンタクトをとる

4. リードナーチャリング(見込み顧客の育成)を行う

5. 確度の高いリードを抽出する

6. アポイントを打診する

7. アポイント獲得後、フィールドセールス部門にリードを引き継ぐ

 

分業型のインサイドセールスでは、「マーケティング部門→インサイドセールス部門→フィールドセールス部門」という流れでリードを引き継いでいきます。リードとコンタクトをとり、アポイントを獲得するまでが、インサイドセールス担当者の業務範囲となります。

 

参考として、各部門の役割分担を以下にまとめました。

 

マーケティング部門:ターゲット選定、リード獲得

インサイドセールス部門:アプローチ(リードナーチャリング)、アポイント獲得

フィールドセールス部門:商談、契約

 

従来のフィールドセールスとの違い

従来型のフィールドセールスでは、一人の担当者が営業リスト作成からテレアポ、商談、クロージングまでを行うケースが一般的でした。一日に対応できるリードの数が限られる上に、営業先を訪問して断られることも多かったため、非効率的であることが課題となっていました。

 

この課題の解決策の一つとして広まったのが、インサイドセールスです。営業活動を分業することや、リードの確度の見極めを行うことによって、営業の効率化と成約率向上を実現しました。

 

現在では、従来型のフィールドセールスは減少傾向にあり、それに代わってインサイドセールスの導入が増加しています。

 

テレアポとの違い

テレアポとインサイドセールスは似ている部分が多いため、混同されがちです。テレアポとは、テレフォンアポインターの略で、顧客に電話をかけて訪問や商談の約束を取り付けます。

 

テレアポとインサイドセールスの大きな違いは、営業活動にかける時間です。テレアポが短期的なアプローチを行うのに対し、インサイドセールスでは継続的にナーチャリングを行います。テレアポは「短期的な営業活動」、インサイドセールスは「中長期的な営業活動」と言うことができます。

 

<テレアポとインサイドセールスの比較>

 

テレアポ

インサイドセールス

目的

アポイントを獲得する

ナーチャリングを通じて、アポイントの獲得、成約につなげる

アプローチ方法

電話

電話、メール、オンラインツールなど

営業活動にかける時間

短期的

中長期的

 

▼インサイドセールスの業務フローについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

インサイドセールスの種類と業務フローを徹底解説! 向いている人の特徴、求められるスキルも

 

インサイドセールスを導入するメリット

ノートパソコンに「MERIT」の文字

インサイドセールスの導入には、様々なメリットがあります。

代表的なものを一覧にまとめました。

 

・営業活動を効率化できる

・少人数でも成果を出せる

・ 適切なタイミングでアプローチできる

・顧客情報や営業活動の履歴を一元化できる

・成約率を高められる

・将来的な売上予測を立てやすい

・不慮の事態でも事業を継続できる

 

それぞれのメリットを順番に解説していきます。

 

メリット1. 営業活動を効率化できる

インサイドセールスの一番のメリットといえるのが、営業活動の効率化です。一連の営業活動を「マーケティング」「インサイドセールス」「フィールドセールス」に分けて行うことで、効率的に成果を上げられます。営業担当者の業務範囲が限られ、一定の業務に集中できるため、作業効率や専門性も向上します。

 

また、インサイドセールスは電話やメールを用いた非対面の営業活動なので、限られた時間の中で多くのリードにアプローチできます。顧客先を訪問するのはアポイント成立後になるため、移動時間や交通費のロスがなく、営業コストが削減されます。

 

メリット2. 少人数でも成果を出せる

前述したように、インサイドセールスは電話やメールなどリモートで営業活動を行います。1人あたりでコンタクトできるリードの数が多いため、少人数でも成果を上げられます。事業規模にもよりますが、2~3名の少人数のチームでも効果的なインサイドセールスを実現することが可能です。

 

インサイドセールスの導入によって、営業部門の人手不足の問題を解消できるケースもあるでしょう。

 

メリット3. 適切なタイミングでアプローチできる

適切なタイミングで素早くリードにアプローチできることも、インサイドセールスのメリットです。例えば、サイトから問い合わせや資料ダウンロードをしたリードや、自社開催のセミナーに参加したリードには、迅速なアクションが求められます。課題解決やサービス導入に高い関心を持っていることが推測されるため、時間を空けずにコンタクトを取ることで、商談化の可能性を高められます。

 

リードに対して即座にアプローチできることは、インサイドセールスの大きな強みです。対応が遅れて競合にリードを取られてしまうことも防げるでしょう。

 

メリット4. 顧客情報や営業活動の履歴を一元化できる

一般的に、インサイドセールスでは営業活動の履歴や顧客情報をツールで管理します。リードの基本情報から対応履歴、会話の内容、提案時の反応まで、リードに関するあらゆる情報をツールに記録していきます。ツールに情報が集約されることで、営業活動の属人化を防止できます。情報の確認や共有がスムーズになり、リードの引き継ぎも円滑に進みます。

 

インサイドセールスで用いられるツールとしては、SFAやCRM、MAなどが代表的です。分析機能やスコアリング機能を搭載したツールもあり、営業活動の効率化や成約率の向上に大きく貢献します。

 

メリット5. 成約率を高められる

インサイドセールスの導入によって、成約率の向上が期待できます。なぜなら、インサイドセールスでは、リードナーチャリングを十分に行った上で確度の高いリードをフィールドセールスに引き継ぐからです。商談の対象が見込みのあるリードに限られるため、成約に至りやすくなります。

 

また、リードナーチャリングを行う中で、リードの関心度や購買意欲を測定するため、商談化の見込みのあるリードから重点的にアプローチできます。リードに優先順位付けをすることで、効率的に成約へとつなげられます。

 

メリット6. 将来的な売上予測を立てやすい

インサイドセールスでは、顧客情報や営業の進捗状況をツールで管理します。ツール内には営業に関するあらゆるデータが蓄積されており、対応中のリード数や過去の成約数を確認できるため、将来的な売上予測を立てやすくなります。

 

過去の実績と現在の営業状況をあわせて分析することで、数か月後~1年先といった今後の売上予測をより正確に行うことが可能です。

 

メリット7. 不慮の事態でも事業を継続できる

感染症や災害の発生によって出社が制限される事態に陥っても、インサイドセールスなら稼働を続けられる可能性があります。インサイドセールスは主に電話やメールで営業活動を行うため、リモートワークが可能です。自宅など会社以外の場所からでも仕事をすることができます。

 

インサイドセールスのデメリットと注意点

机の上の額縁に「DEMERIT」の文字

インサイドセールスの運用には、デメリットや注意点もあります。

主なものは以下の通りです。

 

・体制の構築やノウハウが必要

・対面と比べて信頼関係を築きにくい

・部門間の連携や情報共有が求められる

 

それぞれ順番に見ていきましょう。

 

デメリット1. 体制の構築やノウハウが必要

インサイドセールス部門を新しく立ち上げる場合は、社内の組織体制の構築から始めなければなりません。人材の確保や育成だけでなく、目的の明確化やシナリオ設計、KPIの設定、ツールの導入など、やるべきことは多岐に渡ります。準備の段階から一定の知識が求められるため、代行サービスなど外部リソースの活用を検討するケースもあるでしょう。

 

実際にインサイドセールスを始めてみると、スムーズにいかないことや想定していなかった問題に直面することがあります。インサイドセールスが軌道に乗り、成果を上げられるようになるまでには、ある程度の時間がかかると考えておいた方がいいでしょう。

 

デメリット2. 対面と比べて信頼関係を築きにくい

インサイドセールスは、電話やメールで営業活動を行います。そのため、実際に顔を合わせて話をするフィールドセールスよりも、コミュニケーションが希薄になりやすいというデメリットがあります。

 

例えば、電話で営業を行う場合、お互いの表情が見えないため、声色や雰囲気から状況を推測しなければなりません。ちょっとした誤解から、リードに不信感や警戒心を持たれてしまう可能性もあります。

 

リードと信頼関係を築くためには、好感を持ってもらえる話し方を身につけることや、相手との距離感、温度感を正しく認識することが必要です。コミュニケーションの取り方やアプローチの頻度に気を配りながら対応していくことが大切でしょう。

 

デメリット3. 部門間の連携や情報共有が求められる

インサイドセールスを成功させるためには、部門間の密な連携が必要です。例えば、「マーケティング部門→インサイドセールス部門→フィールドセールス部門」という流れでリードを引き継ぐ際、情報伝達に不備があると、トラブルや商談の失敗につながる可能性があります。

 

営業活動の情報共有には、SFAやCRMといったツールの活用が有効ですが、担当者同士の直接的な情報伝達も重要です。ツールに記録しきれなかった細かな情報を共有することで、商談や成約に結び付く可能性が高くなります。

 

インサイドセールスの導入が進む理由

資料の説明をするビジネスマン

上で述べたように、インサイドセールスには数多くのメリットがあります。営業活動の効率化や成約率の向上、コスト削減、人員不足解消など、どれも事業の発展のために重要なことばかりです。同じ市場で競争関係にある他社より先に導入することで、より多くの受注獲得を実現できるでしょう。

 

また、インサイドセールスはBtoB、BtoCを問わず有効な手法ですが、特にBtoBとの相性が良いとされています。BtoB商材は決済までのプロセスが長く、時間を要するケースが多いため、その間にリードとの関係構築や購買意欲の促進を図ることができます。

 

インサイドセールスを導入する企業は増加傾向にあり、成功事例も豊富です。今後も幅広い業界・業種で活用されていくことが予想されます。

 

インサイドセールスの将来性

ノートパソコンを開いて通話するスタッフ

インサイドセールスは、将来性の高い職種といえます。ビジネスにスピード感や効率を求める現代にマッチした営業手法であり、この先も定着とさらなる広がりが期待されます。現状からは、インサイドセールスが衰退する可能性は低いと考えられます。

 

インサイドセールスは各業界で導入が進むと同時に、求人需要も伸びています。今後も安定して需要の高い職種となることが見込まれます。

 

インサイドセールスに転職するメリット

バインダーを持った女性のオペレーター

インサイドセールスの仕事に就くことで得られるメリットがあります。

 

・ヒアリング力や分析力など様々なスキルが身につく

・成果に応じて報酬が得られる

・リモートワークが可能なケースも

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

ヒアリング力や分析力など様々なスキルが身につく

インサイドセールスを通じて身に付くスキルはとても多いです。基本的な営業知識のほかに、コミュニケーション能力やヒアリング力、情報収集力、データ分析力、論理的思考力など、様々なスキルを習得できます。

 

各スキルが向上すると、リードに対するアプローチや商談化がスムーズに進みます。インサイドセールスは営業の成果が数字に表れる職種なので、自身の成長を実感できる機会も多いでしょう。

 

また、インサイドセールスで身に付くスキルは、他の職種や業界でも活かせるものが多いです。将来、別の仕事に転職する際にも役立ちます。

 

成果に応じて報酬が得られる

インサイドセールスを行っている企業では、インセンティブ制度を導入していることが多くあります。インセンティブ制度とは、業務成績に応じて報酬を受け取れる制度です。高い成果を上げることができれば、多くの収入が得られます。

 

インセンティブ制度の詳細は企業によって異なりますが、アポイントの獲得数や成約率などを評価対象とするケースが多く見られます。自分の頑張りが報酬に反映されるので、高いモチベーションを保ちながら業務に取り組むことができるでしょう。

 

リモートワークが可能なケースも

インサイドセールスは、遠隔・非対面で行う営業手法なので、企業によってはリモートワークを可能としている場合があります。自身のライフスタイルや家庭の事情に合わせて働き方を選択できることは、大きなメリットといえます。

 

例えば、「オフィスより自宅の方が仕事に集中できる」「家族の看病や介護で出社が難しい」というケースなど、ワークライフバランスを重視したい人や、何らかの事情で自宅から離れられない人にも適した職種といえるでしょう。

 

インサイドセールスのキャリアパスは豊富

オフィスビルを背景に立つ女性

インサイドセールスを経験した後のキャリアパスとして、代表的なものを以下に紹介します。

 

・マネージャーや管理職への昇進

・フィールドセールス、マーケティング、カスタマーサクセスへのキャリアチェンジ

・他社への転職(インサイドセールス専門職、コンサルタントなど)

・新規事業やサービスの立ち上げ

 

インサイドセールスの経験を積み、スキルを高めていくことで、将来の選択肢が広がります。インサイドセールスの業務を通じて、営業力やコミュニケーション能力、分析力なども磨かれるため、それらを活かして異業種へ転職することも可能です。

 

インサイドセールスは自身の成長にもつながる職種であり、業務に携わることによって多様な道が拓けるでしょう。

 

インサイドセールスは未経験でもチャレンジしやすい職種

OKサインを出す女性

インサイドセールスは、未経験でも転職しやすい職種といわれています。これまでに営業経験やテレアポ、コールセンターなどの業務経験があると有利ですが、このような経験がなくても採用されるチャンスがあります。

 

異業種からの転職の場合は、会話力やコミュニケーション能力、チャレンジ精神をアピールすると効果的です。インサイドセールスという仕事を十分に理解していることや、業務に対する意欲を伝えることも重要になります。

 

インサイドセールスの需要は高く、未経験でも応募できる求人は数多く存在します。自身の強みやポテンシャルを示せるよう、しっかりと準備して転職に臨みましょう。

 

インサイドセールスは企業だけでなく働く側にもメリットがある

この記事では、インサイドセールスの役割やメリット、将来性などを解説しました。インサイドセールスを経験すると、ビジネスに必要な様々なスキルが身に付きます。自身の成長につながる職種であり、将来的なキャリアの選択肢を広げることができます。

 

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