2025年4月21日公開
最終更新日:2025年4月21日
インサイドセールスとは? 営業プロセスの一翼を担う注目職種の特徴やメリットなどの基礎知識を解説!
インサイドセールスは営業系でいま注目の職種です。これからインサイドセールスを導入しようと考えている企業やインサイドセールスに転職しようと考えているビジネスパーソンにとって、営業の一翼を担うインサイドセールスの役割やメリットは気になることろでしょう。この記事では、インサイドセールスの特徴や役割、メリットなどの基礎知識を解説します。
インサイドセールスの特徴は社内で営業の仕事をすること
インサイドセールスとは何か? まずはその一般的な定義・特徴を解説します。
インサイドセールスは内勤営業
インサイドは文字通り内側、社内を意味しています。つまり、インサイドセールスとは社内でセールス活動を行うこと、またはその職種を示す言葉です。インサイドセールスは基本的に外出しての営業活動を行いません。あくまでも内勤営業として電話やメールなどのコミュニケーションツールを用いて営業としての仕事を遂行します。
ただし、一般に内勤営業と呼ばれる営業職とインサイドセールスは必ずしも同じではない点に注意が必要です。インサイドセールスは内勤営業の一種というべき仕事・職種であり、多くの場合、営業プロセスの中で担当する分野が限られています。
インサイドセールスの主な役割
インサイドセールスが営業プロセスの中で担う主な役割は、リードとの接点を強化してリードナーチャリング(見込み客の育成)やコンテンツ作成などを行うことだといえるでしょう。ナーチャリングの程度としては、一般にフィールドセールス(実際に客先に出向く外勤営業)に引き継いで、契約獲得に向けた商談を進めることが可能だと考えられるレベルまでです。
そのため、インサイドセールスはフィールドセールスに引き継ぐタイミングを間違えないように、効果的に仕事を進める必要があります。
インサイドセールスが行う営業の種類は2つ
インサイドセールスは営業手法によって2つの種類に分けられます。反響型営業のSDRと新規開拓型営業のBDRです。
SDR(Sales Development Representative)
SDRは反響型営業であり、なんらかの接点がある顧客をターゲットとして実施するインサイドセールスです。接点としては、資料請求や問い合わせが該当します。顧客がアクションを起こすプラットフォームは、主としてオウンドメディアやSNSなどの自社メディアや広告などです。
顧客の側からアクションを起こしているため、対応を間違わなければリードとして有望といえます。SDRは顧客の熱が冷めないうちに話を進めるためのクイックレスポンスが重要です。自社の商品やサービスに興味を持っている顧客が相手であることから、電話やメールなどによるアプローチで成果を上げるまでの時間も短く、比較的手間がかからないといえます。
ただし、SDRが適しているのは意思決定プロセスが複雑ではない中小企業がメインです。また、話が早い分だけ案件ごとの単価は低めになりがちといえます。単発案件の確率も高いといえ、SDRで数字を作るには数をこなす必要があるでしょう。
BDR(Business Development Representative)
新規開拓型営業であるBDRは、大企業をターゲットとしたインサイドセールスに向いています。BDRではテレアポやDMによるアプローチを行うことが一般的です。接点のない顧客に売り込みをかけるため、ターゲティングなど事前の準備が重要になります。
SDRとは異なり、ターゲットは自社の商品やサービスに興味を持っているわけではないことが通常です。したがって、短期間で結果を出すよりも、中長期の展望で着実に進めるインサイドセールス、大型案件をまとめるためのインサイドセールスがBDRだといえます。
比較表で見るSDRとBDRの違い
インサイドセールスが注目されている理由
インサイドセールスが注目を集めている主な理由を解説します。
ライバルとの差別化
インサイドセールスは従来の足で稼ぐスタイルの営業とは異なり、営業プロセスの中で戦略的なリードとの接触、ナーチャリングを行う新しい営業の方法であり職種です。インサイドセールスの有効性が知られ、導入事例は増えているものの、実際に運用している企業、活用できている企業はまだまだ多いとはいえません。そのため、いち早く導入することによる効率的で細やかな営業活動、顧客管理の内容がライバル企業との差別化につながる点が評価されています。
営業プロセスの分業化による業務効率のアップ
インサイドセールスは営業プロセスの分業化において、マーケティングとフィールドセールスの間を担い、連携しながら目的を達成します。プロセスごとの担当者による分業制にチェンジすることで、個々の営業マンが営業活動の最初から最後までを1人で担当する完結型の営業スタイルによる属人化という弊害を回避することが可能です。
また、個々の客先へ出向く必要がないインサイドセールスがリードナーチャリングを行うことで、無駄を省いた営業活動につながることから、営業プロセス全体としての業務効率をアップする狙いもあります。
コストの削減
インサイドセールスの営業手法であるSDRやBDRが行われない営業プロセスにおいては、資料請求や問い合わせがあった顧客への対応も、見込み客の新規開拓もフィールドセールスが行うことになります。フィールドセールスが電話やメールを使った営業活動を行うとしても、訪問活動との兼ね合いで効率よく進めることは容易ではないでしょう。すべてを訪問で行なうとすれば、移動時間や交通費といったコストがついて回ります。訪問営業に割くリソースの無駄をインサイドセールスに移行することで、大幅なコストの削減が可能です。
人材不足への対応策
インサイドセールスが注目されている背景として、営業マンの人材不足も無関係ではありません。1人のフィールドセールスが1日に実施できる訪問が仮に20件だとすると、100件回るには5日間必要です。この際、1件当たりの平均滞在時間が10分だった場合、移動時間が不要なインサイドセールスなら8時間の労働時間内で48件、2.4倍の顧客に対応できます。単純計算ではあるものの、2日ちょっとという短時間で同じ件数をこなせるのがインサイドセールスです。人材不足への対応策としてインサイドセールスに注目が集まるのもうなづけるでしょう。
サブスクリプション型のサービスが増加
SaaSのプロダクトなど、サブスクリプション型のサービス提供が増加していることもインサイドセールスが注目されている理由になっています。サブスクリプション型のサービスは初期費用がないかあっても少なく、定額制の定期的な課金で導入のハードルが低いプロダクトが多いサービスです。利用料金自体もあまり高額ではないケースが多いといえるでしょう。
資料請求や問い合わせ対応だけでなく、契約手続きまでオンラインで完結するサービスも多く、そもそも営業マンが訪問するという手順がありません。また、ビジネスモデルとして訪問営業をしていたのではコスト的に見合わない面もあります。これらの状況から、インサイドセールスの需要が高まっている点は見逃せません。
対面しない商談の広がり
インサイドセールスが注目を集めている理由として、対面そのものを避けたい社会的な要請も無関係ではありません。新型コロナウイルス感染症拡大を契機として、ソーシャルディスタンスや3密、時短営業などの言葉が広まりましたが、営業の場面でも対面を避ける、対面しない商談が特別なことではなくなりました。
また、同時に出社しないリモートワークの拡大もあり、自宅やサテライトオフィスなどから顧客にアプローチするインサイドセールスの需要増につながっています。
情報収集・接点の多様化
インサイドセールスが営業プロセスの重要な位置を占めることが可能となった背景として、情報収集方法や接点の多様化があります。インターネットの普及とIT技術の進化によって、顧客情報の収集手段、顧客との接点が増えたことにより、現在では必ずしも訪問しなくても支障なく営業活動を進めることが可能です。
営業プロセスで関連する職種との違い
営業プロセスに関わりのある各職種との違いを解説します。
フィールドセールスとの違い
インサイドセールスはフィールドセールスの前段階を担当する営業職であり、外形的に決定的に違う点が内勤であることは前述のとおりです。営業プロセスの分業におけるインサイドセールスは、ここまでくればフィールドセールスに引き継いで商談を詰めてもらえるという段階まで内勤でリードナーチャリングを行います。フィールドセールスはインサイドセールスから引き継いだリードを訪問してクロージングに持ち込むことが重要な任務です。
つまり、育ったリードを契約に持ち込むフィールドセールスに対し、インサードセールスはそこまでリードを育てる点が大きな違いとなっています。ただし、インサイドセールスによるリードナーチャリングが不十分だった場合には、フィールドセールスが引き続いてナーチャリングを行うケースがないとはいえません。
テレアポとの違い
インサイドセールスはともすればテレアポと間違われる可能性がある仕事です。しかし、インサイドセールスとテレアポは明確に異なります。テレアポはアポイントを獲得することが目的であり、アポを獲った顧客にそれ以上の対応を行うことは基本的にありません。
一方、インサイドセールスの仕事にもテレアポがあります。たとえば、先に述べたBDR新規開拓型営業で、ターゲット企業に対するアプローチ手段としてのテレアポがそれです。しかし、インサイドセールスのテレアポはアポを獲得して終わりではありません。そこからがインサイドセールスの本番であり、商談化を目指して信頼関係を構築し、ナーチャリングを行います。
カスタマーサクセスとの違い
カスタマーサクセスはフィールドセールスが契約締結した顧客を引き継いで、顧客の導入支援、活用支援といったサポートと、アップセル、クロスセルといった売上・利益の追加を担う職種、仕事です。顧客の種類が見込み客から採用済みの顧客へと変わることで、新たな関係性を構築する必要がある点は、インサイドセールスと同じですが、営業職としての任務はまったく異なります。
インサイドセールスの担当分野は企業次第
インサイドセールスが担当する仕事の分野、範囲は必ずしも一定ではなく、企業によって、プロジェクトによって異なります。
4段階の営業プロセスの2段階目を担うケース
ここで一般的な営業プロセスの分業についてみておきましょう。一般的には営業職ではないマーケティングが第1段階で、インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの3つの営業職をそれぞれ第2段階、第3段階、第4段階として構成しています。
第2段階を担うインサイドセールスは、マーケティングから引き継いだリードを育て、クロージングに向けた商談に入れる状態になったら第3段階を担当するフィールドセールスに送るのが一般的です。
受注までを担うケース
企業によっては、またプロジェクトによってはフィールドセールスを介さずにインサイドセールスが受注活動を行うケースがあります。先に述べたサブスクリプション型のサービスなどが代表例です。主として見込み客の発生からクロージングまでの期間が短い商材、担当者が交代しないほうが成約に結びつきやすい商材、人的リソース・コストをかけたくないケースに見られます。
混在型
上記2種類のインサイドセールスの活用法が混在するケースがあります。たとえば、大企業をターゲットとするBDRとサブスクリプション型の製品の営業を並行して実施するケースです。前者ではインサイドセールスは中長期的に第2段階としての営業活動を行います。後者では、早期にクロージングまで持ち込むことが任務です。
また、ターゲットが近在である場合には第2段階に専念し、遠隔地で訪問が容易ではない場合にはクロージングまで担当するといったケースもあります。混在型はターゲットに応じた柔軟な営業プロセスの分担が可能な反面、過不足のないリソースの切り分けができるとは限らない点が課題になりがちです。
インサイドセールスのメリット
インサイドセールスの営業職としての主なメリットを解説します。
1人の担当数を多くできる
先にも述べた通り訪問しない、移動時間がないことで、同じ顧客に対してかかる時間を大きく節減できる点、その結果として1人が担当できる顧客数を多くできる点がインサイドセールスならではのメリットです。従来型の訪問営業では、顧客と接触する時間が10分だったとしても、現地を訪問するための往復にかかる時間が50分であれば、その1件に1時間かかってしまいます。
しかし、インサイドセールスなら10分の接触が終わってすぐに次の顧客との接触が可能です。電話による接触であれば、次の顧客に接触するまでに必要な時間は、手元の資料を確認して電話番号を押す短い時間で済みます。
遠隔地へのアプローチが容易
インサイドセールスが営業活動で行なうアプローチは、通信回線を経由するコミュニケーションツールを用いるため、遠隔地でも問題なく迅速な対応が可能です。電話回線やインターネット回線がつながっていれば、いつでもどこからでもアプローチできるため、タイミングを外すことなく接触ができます。
訪問営業であれば、たとえば北海道の顧客を訪問した10分後に沖縄の顧客を訪問することは不可能です。しかし、インサイドセールスなら北海道と沖縄どころか、地球の裏側の顧客との接触もできます。
コスト圧縮
インサイドセールスは営業活動にかかるコストを圧縮できる点も大きなメリットです。訪問しないことによる交通費のカットはもちろんのこと、移動時間という直接的な金額には表れないロスカット、移動中にも発生している人件費などのコスト圧縮が可能となっています。
効率のよい営業ができる
インサイドセールスでは、基本的に常に会社のデスクで全顧客を管理しています。自分が抱えている顧客はもちろんのこと、チーム内の状況も含めて情報を共有した横断的な管理により、スケジューリングや優先順位の確認など、効率よく営業を進めることが可能です。インサイドセールスによる分業の実現は、営業部門の生産性を高める取り組みだといえます。
人的リソースの効果的な配置が可能
インサイドセールスの導入は効果的な人的リソースの再配置というメリットをもたらします。顧客訪問が減ることにより、人材不足であっても少ない人員で営業活動を回すことが可能です。また、インサイドセールスとフィールドセールスを完全に分業することで、それぞれの業務に専念できる、専門性を活かせるといったメリットも生まれます。
属人化の回避
営業プロセスの分業化はチーム制の営業活動を推進することであり、他のプロセスのことは知らないという体制を作ることではありません。各プロセス間の連携を強化し、情報を共有することで業務の可視化を進め、営業の属人化を回避できます。
成約率の向上
インサイドセールスによるリードナーチャリングが成約率向上につながる点もメリットのひとつです。インサイドセールスの活動がなければ、優先順位が不明確な状態で訪問、商談を行うといった非効率な営業活動になりかねません。インサイドセールスがリードナーチャリングを行い、確度の高い案件をフィールドセールスに引き継ぐことで、成約率の向上が期待できます。
リモートワークに対応
訪問しない営業のためどこにいても業務ができるインサイドセールスのメリットは、遠隔地へのアプローチに限った話ではありません。働き方改革も含めたリモートワークにも対応可能です。また、営業拠点から離れた場所で執務ができるインサイドセールスの導入とリモートワーク環境は、災害時などのBCP(事業継続計画)対策にもなります。
インサイドセールスのデメリット
インサイドセールスはメリットが大きい反面、いくつかのデメリットもあります。
非対面のため関係構築が難しい
インサイドセールスの最大のデメリットは、顧客との関係性構築が容易ではない点だといえるでしょう。人間同士の関係である以上、非対面の営業スタイルは不利な側面があります。
面と向かっての会話であれば、雰囲気や顔の表情、仕草など言葉や文字以外の情報がコミュニケーションに役立ちますが、これらは電話やメール、チャットツールなどを使うインサイドセールスにはないものです。非対面で行なうことによる微妙なニュアンスが伝えにくい点などをクリアするには、それ相応のコミュニケーション能力や経験値が求められます。
内勤営業のスキルが必要
そもそも客先に出向かないで営業活動を進めるためには、内勤営業のスキルが必要です。このスキルがなければインサイドセールスの仕事が進みません。コミュニケーション能力も必要ですが、いつどのタイミングでどのようなアプローチを行うかといった計画を、訪問ではなくコミュニケーションツールを使う前提で考える必要があります。
組織体制の構築が必要
インサイドセールスの導入には、前後のプロセスを担当する人員やデータを含む組織としての管理体制をしっかり構築・整備する必要があります。単に担当者を分けたというだけでは、情報が分断され散逸するなどデメリットになってしまいかねません。
スーパーセールスが生まれにくい
インサイドセールスの導入は、スーパーセールスが生まれにくい状態を作る点がデメリットといえるかもしれません。従来型の1人が営業プロセスのすべてを担当する活動では、属人化が多く見られ、顧客との個人的なつながりが強固となって、ときに大きな売上・利益をもたらすことがあります。しかし、優秀な営業マンのノウハウは個人のものであり、顧客情報も含めて属人化してしまい、周囲に好影響が及ぶことは少ないといえるでしょう。
営業プロセスの分業化、インサイドセールスの導入は、属人化とは真逆の情報共有と連携に移行することであり、傑出したスーパーセールスは生まれにくく、一撃でガッツリ稼ぐには向いていないといえます。
プロセスの境界があいまいになりがち
分業化にあたって懸念される点として、プロセスの境界があいまいになりがちな点があります。組織体制の構築だけでなく、境界の明確化を十分に行っておかないと、インサイドセールスがやるべき仕事なのか、前後のプロセスの仕事なのかがわからないといった事態が生じかねません。結果的に、責任の所在が不明で仕事が頓挫してしまうおそれがあります。
通信環境などに影響される
インサイドセールスは訪問しない営業活動であるため、通信環境やデータ管理体制に不備があれば業務が進まないおそれがあります。電話回線やインターネット回線が途絶えたり、機器が故障したりすれば、顧客と連絡がとれません。さらに、セキュリティに問題が生じれば情報の確認ができないだけでなく、情報漏洩のリスクも増大してしまいます。
インサイドセールスを営業プロセスに導入する流れと注意点
インサイドセールス導入にあたっての流れと注意点を以下で解説します。
分業化の枠組みを作る
デメリットでも述べたように営業プロセスの分業化、インサイドセールスの導入にあたっては、組織体制の構築や役割分担の境界明確化が重要です。そのため、まずは分業化の枠組みをしっかりと作る必要があります。
営業プロセスをどのように分業化するか、組織体制と人員配置の検討、インサイドセールスの担当範囲をどこまでにするか、引継ぎのタイミングをどこに置いてどう判断するかといった点を明確に設定することが重要です。
必要なITツールを準備する
インサイドセールスには営業活動を支えるITツールが欠かせません。電話やメールだけでなく、Web会議ツールなど対面に近い環境を作るITツールや、非対面だからこそリアルタイムで活用できるCRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)、MA(マーケティングオートメーション)などの各種ITツールを日常業務に使用できるように準備します。
KPIの検討
インサイドセールスの仕事が円滑に進んでいるかどうかを確認し、担当者の仕事を評価する指標としてKPIの検討を行います。インサイドセールスの仕事が営業プロセスの途中を担当する点も踏まえ、公正で公平な評価ができるようにKPIを設定することが重要です。インサイドセールスのKPIとしては、架電数やアポイント獲得数、商談化数、商談化率、契約数、契約率、契約金額など様々あります。KPIはケースにより異なるものであり、インサイドセールスの担当範囲に応じて検討する必要があるでしょう。
シナリオ作成
インサイドセールスの実際の業務を想定したシナリオを作成します。SDRやBDRの作業手順を考え、それぞれの場面を想定したアプローチのシナリオを作ることが重要です。また、トークスクリプト(台本)もしっかり作り込んでおき、トークの品質維持を心掛けます。
運用と検証・改善
インサイドセールスの仕事は走り出して終わりではなく、シナリオに不都合はないか、アプローチ方法は適切か、トークは円滑かといった検証と改善が重要です。インサイドセールスに求められている成果を出すために、KPIも含めて運用と検証・改善のサイクルを実施します。
インサイドセールスに求められる営業のスキル
インサイドセールスに求められる営業として持っておきたい主なスキルを紹介します。
ヒアリング力を含むコミュニケーション能力
SDRでもBDRでも人である顧客とゼロから信頼関係を構築し、リードナーチャリングを行うインサイドセールスの仕事には、まず営業としては基本ともいえるコミュニケーション能力が求められます。単に円滑なコミュニケーションを行うだけでなく、限られた時間で必要な情報を引き出すためのヒアリング力も含めたスキルが必要です。しかも、Web会議システムを使えば顔は見えるとはいえ、離れた場所にいる相手の意図を正確に把握する必要があるため、積極的にコミュニケーションをとれる性格も必要でしょう。
課題解決能力と提案力
ヒアリングで把握した情報から顧客の課題が明らかになれば、適切なソリューションを考えるスキルを発揮する必要があります。さらに、当該ソリューションが必要な理由、顧客にとってのメリットをわかりやすく説明し提案するスキルが必要です。クロージングを行うのはフィールドセールスですが、その前段階として実のある商談ができる状態までナーチャリングするのはインサイドセールスであり、課題解決力と提案力は欠かせません。
忍耐力と目標達成への意欲
インサイドセールスの仕事は、相手の顔が見えないところで信頼関係を構築する必要がある仕事です。そのため、ケースによっては厳しい言葉を投げられたり、思うような結果が出ないケースが続いたりすることもあるでしょう。そんな状況でも投げ出さない忍耐力と目標達成への意欲は、欠かせないスキルだといえます。
インサイドセールスの成功に欠かせないITツール
インサイドセールス担当者のスキルを十分に発揮し、成功につなげるために欠かせない主なITツールを紹介します。
CRM
CRM(Customer Relationship Management)は顧客関係管理と呼ばれており、ITツールとしては顧客管理システムとも呼ばれているツールです。プロフィールなどの基本データと取引に関するデータなど、顧客に関するあらゆる情報を一元管理できます。インサイドセールスの仕事を遂行するうえで、顧客データの確認・分析は欠かせません。
SFA
SFA(Sales Force Automation)は営業支援システムと呼ばれるITツールで、営業活動の見える化、可視化にも役立ちます。顧客との交渉状況など案件の進捗管理をはじめとして、個別の営業活動を円滑化させるツールで、CRMと重なる部分も少なくないシステムです。
MA
MA(Marketing Automation)は文字通りマーケティングを自動化する仕組みとして活用されています。メールの自動配信やリードのスコアリング、他システムとの連携などにより、顧客との信頼関係構築、リードナーチャリングに必要なアプローチの自動化を行えるITツールです。
CTI
CTI(Computer Telephony Integration)は、コンピュータ・電話統合システムと呼ばれるITツールです。顧客との電話の際に、顧客データベースのリストやCRMからプロフィールや購買履歴などの情報を参照し参考として、最適な対応を行うために用いられます。
インサイドセールスの基本をしっかり理解したうえで導入や転職を検討しよう
インサイドセールスは注目度も大きく、ニーズが増えているおすすめの営業職です。内勤での営業活動を行うことから、効率のよい活動ができる反面、顧客との関係構築が難しい仕事でもあります。属人化した営業からチームで連携する営業に変化するようになり、成功事例も増えているインサイドセールスの導入や転職を検討するなら、基本をしっかり理解しておきましょう。
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