2024年12月10日公開
最終更新日:2024年12月10日
インサイドセールスを学ぶためのおすすめの本15選! 営業の基礎から実務までを学べる良書を紹介
電話やメールなどで営業を行うインサイドセールスは比較的新しいビジネスモデルです。実際にインサイドセールスを担当している人でも「よくわからない」「成果が出ない」という人が多くいます。
本記事ではインサイドセールスに興味があり転職したい人、さらにステップアップしたい人に向けておすすめの本をご紹介します。基礎から実践、営業スキルの向上などインサイドセールスを体系的に学びたい人は参考にしてください。
▼インサイドセールスの概念、基本的な考え方や活動内容についてはこちらの記事で総合的に解説しています。
「インサイドセールス」って何? 定義や役割、職種の特徴や他の営業職との違い、将来性などまとめて解説!
インサイドセールスに必要なスキルとは?
電話やメール、オンラインなど非対面で営業活動を行うインサイドセールスは、パンデミック後のニューノーマルになりつつあります。非対面で顧客とコンタクトをとってフィールドセールスにつなげるという性質上、従来型の営業とは異なるスキルが必要です。それぞれのスキルについて解説します。
コミュニケーションスキル
従来の営業職にもいえることですが、非対面のコミュニケーションスキルは非常に重要で高いレベルが要求されます。対面であれば顧客の顔の表情が見えるため、比較的反応がわかりやすいでしょう。しかし、インサイドセールスでは表情が見えないため、電話の声やメールの文面だけで相手の反応を把握して、好印象を持ってもらわなくてはなりません。第一印象が悪ければ、話さえも聞いてもらえないこともあります。
抑揚のある話し方や好感の持てるリアクションなどを意識すると良いでしょう。コミュニケーション能力に長けている人でも、インサイドセールスでは難しさを感じることがあります。相手の反応を慎重に見ながら、やり取りを行うことが大切です。
ヒアリングスキル
インサイドセールスでは顧客の顕在化していない潜在ニーズを読み取り、成果につながる最適な提案や商品を提示しなくてなりません。そのため顧客とのやり取りの中で顧客が抱える課題やニーズを正しく理解するヒアリングスキルが必要です。資料や一次情報ではわからない顧客の真のニーズを把握できるスキルを養っていきましょう。
プレゼンスキル
インサイドセールスでは営業担当者が顧客に自社が提供するサービスや商品に魅力を感じてもらい、見込み顧客へと育成する役割を担います。マーケティングの段階では顧客はまだ自社商品に興味を持っているだけにすぎません。そのため顧客の関心度合いに合わせたプレゼンスキルが不可欠なのです。顧客へうまくアプローチができれば、見込み顧客になり、フィールドセールスに引き継ぎが可能です。
目標達成スキル
インサイドセールスではKPI管理が重要視されます。具体的には架電数や架電率、商談率、メール開封率などが設定されることが多いです。これらの目標を達成するためには、一定のスキルが必要です。顧客との良好な関係性の構築や積極的なコンタクト、提供する商品やサービスと顧客のマッチング度合いの検討など、多角的なアプローチを検討してみましょう。
▼インサイドセールスにどのような人が向いているかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
インサイドセールスに向いてる人、不向きな人の特徴とは? 求められるスキルや適性も紹介
インサイドセールスを書籍で学ぶメリット
ビジネス用スマート電話「ミーテル」が発表したデータ(※1)によると「インサイドセールスとして働く中で壁にぶつかった経験はありますか」という質問に「とてもある」「ややある」と回答した人は全体の77.8%と7割以上に及ぶことがわかっています。
こうした課題をクリアするためには、インサイドセールスを基礎から学ぶ必要があるといえます。そこで活用したいのがインサイドセールスに関する書籍を読んで学習する方法です。
インサイドセールスに特化した書籍は実際にインサイドセールスを成功させてきた著者によって書かれており、豊富な経験に基づいた知識を順序立てて学べるのが大きなメリットです。メソッドや成功事例などをわかりやすく解説しているため「何をどうすべきか」と具体的な解決策が見えてきます。
さらに現在、インサイドセールスに関する書籍は多数出版されており、自分のスキルやキャリア、役職に応じた内容のものが見つけやすいでしょう。企業で行われるセミナーや研修プログラムとは異なり、手元に置いて繰り返し読むことで知識やノウハウを習得できます。書評や口コミなどを参考にして自分に合った良書を見つけましょう。
※1 引用:ミーテル「インサイドセールスのスキル・キャリアに関する意識調査」
インサイドセールスを基礎から学べるおすすめの本5冊
インサイドセールスをこれから始める人にとっては、仕組みや用語など学ぶべきことが多くあります。インサイドセールスを基礎からしっかりと理解したい人向けにおすすめの本をご紹介します。
インサイドセールス 究極の営業術 最小の労力で、ズバ抜けて成果を出す営業組織に変わる
インサイドセールス支援やコンサルティングなどを行うグローバル・インサイト社のCEO・水嶋 玲以仁(れいに)氏が執筆した良書です。著者自身がインサイドセールス先進国のアメリカにてGoogleやマイクロソフト社などで立ち上げに関わってきた経歴を持ちます。その経験から得た効率的なインサイドセールスの手法や理論、ノウハウがわかりやすくまとめられています。
成約率を高めるチーム作りからマネジメントのあり方までを学べるため、実践にも役立つでしょう。インサイドセールスに成功したベルフェイス株式会社や株式会社HDEなど、日本の企業の事例もインタビュー形式で盛り込まれており、未経験者でもイメージしやすい内容です。
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著者:水嶋 玲以仁
出版社:ダイヤモンド社
ページ数:288ページ
出版日:2018年12月6日
▼参考価格
(Amazon)1,313円
(楽天)1,650円
▼購入サイト
インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
一流企業のインサイドセールス部門の立ち上げや企画、トレーニングなどに多く携わってきたエキスパート・茂野 明彦氏の初の著作です。自身の経験に基づき、インサイドセールスの必要性や導入から実際の運用までのテクニック、実践方法までを網羅しています。そのため、これからインサイドセールスに関わる管理者や転職希望者に最適な入門書といえます。
その他、インサイドセールスに不可欠な人材の採用やKPI、成果を出す方法などが体系的に書かれており、実践にも役立つ内容です。ダウンロード特典もついておりお得です。
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著者:茂野 明彦
出版社:翔泳社
ページ数:284ページ
出版日:2020年12月9日
参考価格:1,980円
▼購入サイト
THE MODEL マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
SaaSビジネスの成長を牽引してきた福田 康隆氏による有名な著書です。顧客の購買行動は時代とともに変化してきました。そのため、マーケティングに始まり、顧客に成果をもたらすカスタマーサクセスまでの分業型インサイドセールスが生まれましたが、著者は「分業」ではなく「共業」する方法を推奨しています。
またそれぞれの部門における役割についても詳しく解説されており、インサイドセールス担当者以外が読んでも大きな学びになるでしょう。SFA、MAなどのツールの運用方法やマネジメントに必要な指標、業績目標管理などの一連のプロセスを俯瞰して考えられる1冊です。
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著者:福田 康隆
出版社:翔泳社
ページ数:328ページ
出版日:2019年1月30日
参考価格:1,980円
▼購入サイト
40分でインサイドセールスの考え方がわかる本
インサイドセールスコンサルタントとして活躍する野口優帆氏による電子書籍です。タイトルの通り、インサイドセールスの特徴やメリットが短時間で理解できる内容です。電子書籍で43ページと読みやすいのも魅力といえます。確度の高い見込み顧客獲得の方法や活用シーン、ツールの選び方など、基礎を学ぶのにおすすめの情報を網羅しています。
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著者:野口優帆
出版社:ー
ページ数:43ページ
出版日:2019年9月23日
参考価格:580円(電子書籍)
▼購入サイト
インサイドセールスの実務―売上を3倍に増やす驚異の営業支援システム
日本でインサイドセールスが認知され始める前の黎明期に書かれた1冊です。「インサイドセールスとは」から始まり、従来型の営業手法との違い、売上を上げる仕組みなどを解説しています。成果が上がる組織のあり方、人材育成のノウハウなどにも言及しており、インサイドセールスの入門書として活用できます。
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著者:沼澤 拓也
出版社:東洋経済新報社
ページ数:204ページ
出版日:2013年4月1日
参考価格:2,079円(電子書籍)
▼購入サイト
インサイドセールスの実務に活かせるおすすめの本5冊
インサイドセールスの仕組みや理論、効果は理解したものの、実務では活かせていない、なかなか成果が出せない、という人は多いでしょう。組織やチーム自体がうまくまわっていないこともあります。ここでは実務に活かせるおすすめの本をご紹介します。
事例で学ぶ BtoBマーケティングの戦略と実践
IT系企業にてBtoBマーケティングの立ち上げの経験や管理者としての経歴を持ち、現在はBtoBマーケティング支援やコンサルを行う株式会社才流(さいる)の代表取締役社長をつとめる栗原 康太氏による著書です。経験で培ったメソッドを基本に、11ものケーススタディが掲載されており、実践に使えるテクニックを学べます。図表も効果的に使われています。
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著者:栗原 康太
出版社:すばる舎
ページ数:208ページ
出版日:2020年11月19日
参考価格:1,980円
▼購入サイト
デジタルインサイドセールス 最新テクノロジーによる法人営業改革の実践
著者の吉田 融正氏は出向先のアメリカでインサイドセールスに出会い、現在はコンサルティングやアウトソーシングを行うブリッジインターナショナルの代表をつとめる人物です。インサイドセールスを取り入れるための全工程が詳細に記されており、基礎から実践までが体系的に学べます。AIをはじめとするデジタルソリューションの活用法の提案も現代に則した内容です。
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著者:吉田 融正
出版社:ダイヤモンド社
ページ数:224ページ
出版日:2017年12月7日
▼参考価格
(Amazon)
1,600円
(楽天)
1,650円
▼購入サイト
BtoBマーケティングの定石 なぜ営業とマーケは衝突するのか?
前著「デジタルマーケティングの定石」が大きな話題になったWACUL代表取締役・垣内 勇威氏の第2作です。本作ではBtoBマーケティングに焦点をあて、人材選びやチームの作り方、質の高いコンテンツ制作など、インサイドセールスの現場で役立つ戦略が紹介されています。インサイドセールスに関わる人なら経験の有無を問わず読んでおきたい良書です。
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著者:垣内 勇威
出版社:日本実業出版社
ページ数:272ページ
出版日:2022年11月25日
参考価格:2,420円
▼購入サイト
営業を変えるマーケティング組織のつくりかた~アナログ営業からデジタルマーケティングへ変革する
マーケティング分野における戦略コンサルタントとして幅広く活動する上島 千鶴氏の代表作ともいえる1冊です。従来型のセールス手法から最新のデジタルマーケティングに移行するプロセスが独自の視点で語られています。章ごとにマーケティングのモデルを分類しており、それぞれのフェーズにおける課題点や改善策が提示されているため非常にわかりやすく読み進められます。
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著者:上島 千鶴
出版社:技術評論社
ページ数:224ページ
出版日:2021年3月27日
参考価格:2,068円
▼購入サイト
インサイドセールス 実践の教科書 立ち上げから組織づくり、事業成長まで
株式会社才流のコンサルタントやインサイドセールス代行で知られる株式会社セールスリクエスト代表の原口 拓郎氏が著者、才流の代表・栗原 康太氏が監修という、エキスパートたちのノウハウがつまった話題の本です。立ち上げ期から成熟期までチームの成長に合わせた最新の戦略、他部門との連携策など担当者が知りたい情報がまとめられています。
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著者:原 秀一、名生 和史、原口 拓郎 監修:栗原 康太
出版社:翔泳社
ページ数:320ページ
出版日:2024年12月18日
参考価格:2,200円
▼購入サイト
インサイドセールスの営業スキルが向上するおすすめの本3冊
これまでの営業手法では成果が出にくいといわれるインサイドセールスでは、独自の営業スキルが不可欠です。営業スキルが磨けるおすすめの本をご紹介します。
訪問しない時代の営業力強化の教科書 営業×マーケティング統合戦略
インサイドセールスの先進企業と株式会社ウィットの代表取締役・渥美 英紀氏の共著で営業とマ-ケティングの指南書ともいえる良書です。営業の戦略やマネジメント、人材育成など細かく図表を使って丁寧に解説されています。特に成果を出すために必要なスキルの具体例や顧客対応などについて解説しているチャプターは繰り返し読むと良いでしょう。
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著者:株式会社セールスフォース・ドットコム、株式会社パーソル総合研究所、渥美 英紀
出版社:翔泳社
ページ数:240ページ
出版日:2021年5月19日
参考価格:1,980円
▼購入サイト
新版 営業の「聴く技術」SPIN「4つの質問」「3つの説明」
企業の営業研修を行う株式会社スピン・ラボの大堀滋氏、株式会社古淵ビジネス総研の古淵元龍氏によるヒアリング力、質問力向上に役立つ1冊です。「SPIN」とはイギリスの心理学者が提唱したフレームワークで、効果的に顧客とのコミュニケーションが図れます。SPIN話法を用いることで、成果につながりやすくなるでしょう。コミュニケーション能力を高めたい営業担当者におすすめです。
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著者:大堀滋、古淵元龍、編集:ケンブリッジ・リサーチ研究所
出版社:ダイヤモンド社
ページ数:211ページ
出版日:2008年8月28日
参考価格:1,980円
▼購入サイト
セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方
セールス・イネーブルメントの専門家として知られる山下貴宏氏の著書です。セールス・イネーブルメントとは成果を継続的に出していくための人材育成に関するアプローチ方法を指します。本書では「営業能力が上がらない」「研修の効果が出ていない」といった課題を持つ企業向けに成功する組織作りについて解説しています。
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著者:山下貴宏
出版社:かんき出版
ページ数:208ページ
出版日:2019年12月18日
▼参考価格
(Amazon)
1,760円
(楽天)
1,980円
▼購入サイト
インサイドセールスのスキルアップに役立つおすすめの本2冊
インサイドセールスの仕組みや戦略を十分に理解できていても、自身のキャリアのためにもスキルのブラッシュアップは常に行っていたいものです。スキルアップに効果的なおすすめの本をご紹介します。
話し方の戦略「結果を出せる人」が身につけている一生ものの思考と技術
株式会社カエカの代表でスピーチライター業務やスピーチトレーニングなどを行う千葉 佳織氏の初の著書です。「話し方」に焦点をあて、言葉だけでなく音声や動作の必要性を説いています。「話す目的」「話す対象者」「話し言葉を意識」などの原則から具体的な話し方を解説しています。
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著者:千葉 佳織
出版社:プレジデント社
ページ数:352ページ
出版日:2024年4月26日
参考価格:1,760円
▼購入サイト
頭のいい人が話す前に考えていること
企業コンサルティングとして長年活躍している安達 裕氏の著書です。経験から得た法則や思考法に基づいて知性と信頼をもたらす話し方について解説しています。身近な事例を交えて書かれているため、理解しやすくすぐにでも実践できます。顧客の心を動かす話し方を習得したい人におすすめです。
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著者:安達 裕哉
出版社:ダイヤモンド社
ページ数:338ページ
出版日:2023年4月19日
参考価格:1,650円
▼購入サイト
インサイドセールス関連の書籍を選ぶときのポイント
インサイドセールスが主流になりつつある現在、関連する書籍は次々と出版されています。どの本を読めばいいのか迷うこともあるでしょう。インサイドセールス関連の書籍を選ぶときのポイントについて解説します。
自分が伸ばしたいスキルに特化・近しい本を選ぶ
本を選ぶときは、自分が伸ばしたいスキルについて深掘りされている、または特化されているものを選ぶのがベストです。タイトルだけ見てもわからない場合は、目次や書評を参考にすると良いでしょう。
最新の情報を得るためには最近に出版された本がベスト
インサイドセールスの動向やツールは常に変化しています。最新の情報を得るためには、できるだけ最近に出版された本を選びましょう。
インサイドセールスは本でインプットを行うのが効果的!
学ぶことや身につけるスキルが多岐にわたるインサイドセールスは、本を読んで学ぶのが効果的です。本でインプットを行ったあとはアウトプットをするようにしましょう。新しく得た知識を実践にうつすと身につきやすいです。インサイドセールスのエキスパートたちが持つ知見を完全に自分のものにできます。そのためには自分に合った良書を選ぶことが大切です。
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